忙しくて,ブログがなかなか書けんかった。。。
でも,それでも書きたい話題があったので書きます!
先日,ニュースに上がっていた話題。
「仕事付き高齢者向け住宅」
名付けて,「シ高住」かな?
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目次
記事の概要
そのうちリンク切れになるかもしれないけど,一応リンクを貼っておく。
記事によれば,仕事付き高齢者向け住宅とは,
「高齢者に仕事や役割を与え、社会参加を促す介護施設などのこと。高齢になっても自分らしく生きることができる生涯現役社会を実現するために、経済産業省が提唱している。」
とのこと。
現在,検討されているのが,
- 要支援2までの高齢者:生涯学習などの講師,保育園での引率・見守り,施設での調理補助。
- 要支援2~要介護2の高齢者:農作物の栽培,保育園行事の手伝い,施設での掃除。
- 要介護1~3の認知症高齢者:洗濯物の整理や商品の箱詰め,ラベル貼りなどの仕事。
そして実際に,社会福祉法人 伸こう福祉会と東レ建設が,有料老人ホームで,
仕事付き高齢者向け住宅のモデル事業を開始すると発表した。
とのこと。
このモデル事業では,東レの高床式砂栽培施設で野菜の生産や販売,軽作業などを仕事として行うそうだ。
経緯
経済産業省が,2016年度末に開催した健康投資ワーキンググループの中で,
高齢者の社会参画機会の創出ということで,この仕事付き高齢者住宅の案は出ていた。
そこで,伸こう福祉会と東レ建設がコンソーシアムを立ち上げて,
「仕事でイキイキ高齢者健康寿命延伸事業」というモデル事業を提案して,
経産省の2017年度健康寿命延伸産業創出推進事業に採択された。
伸こう福祉会のホームページによると,神奈川県が進める「未病産業」を担う事業としても,この事業を推進するとしている。
他施設での取り組み
実際に,要介護者の方と社会をつなぐ取り組みはいくつか存在する。
有名どころで言えば,長野県岡谷市にある「和が家」が介護施設と併設した「ぐらんまんまカフェ」では,要介護の認知症高齢者が働いている。
他にもいろんなところが実践しているけど,その目的は単なるリハビリじゃなくて,前回投稿したSSRの理論に基づいていると思う。
このような対外的な活動じゃなくても,施設内で利用者の方にタオルたたみをお願いしたり,料理を手伝ってもらったりというのは,よく見られる光景だ。
実際,積極的に手伝ってくれる利用者さんはたくさんいる。
くるみやの考察
要介護状態であっても,高齢者本人は,自分が単なる「介護をされる存在」とは思ってはいないだろう。
実際に,いろいろとやりたいことがあって,誰かの役に立ちたいと考えているひともいるはずだ。
でも,実際には介護を受けないと生活することが難しい。(本人が自覚していてもいなくても)
これは,とても個人的な考えだけど,介護はADLを維持・向上させることが目的じゃないと思う。
それは,医療やリハビリ職の目的だ。
じゃあ介護は何なのか,っていうと,QOLを維持・向上させることが目的だと思う。
もちろん,ADLとQOLは,強い相関を持つけど,そもそもの視点は違う。
日本介護福祉士会が述べている「介護福祉士の専門性」には,
「利用者に生きる喜びと意義を見出せるようにする」
「利用者と社会との接触を保つ」
ことは,「介護職であれば獲得している技術」に含まれている。
わしが,特養で働いていたころ,
「要介護高齢者も授産施設みたいなのがあれば,もっと楽しく暮らせる要介護高齢者もいるんじゃないかなあ。」
と考えていたことがある。
もちろん,現状の人員配置ではそれは難しいかもしれないけど,
だんだんとそういう考え方が浸透して,「仕事付き高齢者向け住宅」なんていうのもできてきた。
今後,そういう取り組みがますます大々的に広がってくるんじゃないかなあ,と思う。
できれば多くの方に読んでいただきたいと思っております。
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